被災者を一括りにしてはいけない。
先日の能登半島地震では多くの方が家を失い、200人以上の方が犠牲になりました。
そして、今もなお安否のわからない方が多数おられます。
道路状況が非常に悪く、救助、支援も困難を極めている状況です。
生活インフラの復旧もまだ時間がかかりそうです。
被災地に入り、尽力されている方には心から感謝申し上げます。
私が今心配しているのは、この地震で家族を失った方の心のありようです。
今、ちゃんと悲しむことが出来ているのだろうか、お葬式を行うことが出来るのだろうか、
避難所生活でそれどころではなく自分の感情にふたをしていないだろうかということです。
今は気持ちが張り詰めているし、周りへの遠慮もあるので自分の感情を押し殺し、気丈にふるまえるかもしれません。
でも、これからは徐々に復興に向かっていくと思います。
国からの支援や保険の話も進み、被災者のこころに少しずつですが前向きな思いが湧いてくると思います。
こうなった時に、家族を失った方とそうではない方の間に考え方のギャップが出る様な気がしてなりません。
遺族となられた方はここからが苦しいのではないでしょうか、今まで我慢してきた感情が一気に溢れ出てくる様な気がします。
周りの方々が復興ムードになった時、置いてきぼり感を感じると思います。
この時に、どうか焦らないで自分の心の声に耳を傾けてほしいと思います。
湧きだす感情としっかり向き合ってください。
もし、お葬式が出来なかったのであれば、あらためてお別れの式を行っていただきたいと思います。
故人のためにではありません、自分のためにです。
そうやって、気持ちに区切りをつけていかないと前には進めません。